へしこで味わう郷土料理~日本食べ歩きファンがおくるTop > 歴史や映画 > へしこ‐魚の糠漬けの歴史
へしこ‐魚の糠漬けの歴史
漬け物の歴史は古く、平安初期に完成した書物・延喜武(えんぎしき)には、なす・しょうがの糠漬けなど、50種の漬け物が記録されています。
塩・魚介・海草など、新鮮な海の幸に恵まれてきた地域では、工夫をこらして、調理法や加工食品を作り上げました。
魚類の糠漬けの起源は、鎌倉時代だと言われています。
糠漬けが一般化したのは、江戸時代初期、精米方法が広まり、糠が豊富に使われるようになってからでした。
そして、へしこは、江戸時代中頃に誕生しました。
明治時代には、石川県・福井県・宮崎県・千葉県のいわしの糠漬け、秋田県のコチ糠漬けなど、昔は魚の糠漬けが全国で造られていたのです。
現在では生産地が激減し、北海道のニシンの糠漬けや、北陸地方だけに残っています。
魚の糠漬けを、日本海沿岸の鳥取・兵庫・京都・福井県では、へしこと呼び、石川県では、こぬか漬けと呼んでいます。
へしこの呼び名は、魚を塩漬けにすると出てくる、魚の体内の水分をヒシオと呼んだのですが、このヒシオがなまって「へしこ」と呼ばれるようになったという説や、
漁師の言葉で、鯖を樽に漬け込むのを「へし込む」と言い、それがなまって「へしこ」となったとする説もあります。
へしこは、春先に多量の食塩と糠によって漬け込み、重石を置いて半年以上、夏の土用を越えた魚の熟成食品です。
福井県美浜町では、新鮮な魚(主に鯖)を塩漬けにし、いったん取り出してから、糠・調味料・唐辛子に漬け、1年から2年漬け込んでいます。
地域によって作り方は違いますが、休漁時や不漁時の保存食品として利用されてきました。
若狭では、さば・あじ・いわし・ふぐ、越前では、いわし・さば・さばの卵・いか・ふくらぎ(ぶりの幼魚)、
丹後では、いわし・さば・あじ・たちうお、因幡では、いわし・さば・はたはた、能登・加賀では、ふぐ・ふぐ卵巣・さば・いわし・にしんが、へしこに加工されています。



